復活!つだにくん奮闘記

『平成26年度 経営規模資格審査申請』

2014.11.07
本日は午後から香川県庁にて経営審査申請をしました。弊社は6月決算ですが香川県内から予約をしていた同時期決算の建設業者が続々と集結していました。県の職員である専門の審査官のチェックを受けてOKなら受理してくれます。これは、弊社のような建築系の会社のみでなく建設業のすべての業種なので業者数もかなり多いです。この結果をベースとして公共工事のランクが決定されます。いわば、直近の成績表というところです。建設業を営む者(個人は如何なものかは存じませんが・・・)法人は毎年決算が終わると私どものような県知事許可の業者ならば県の土木事務所に変更届を提出します。これは、前年との会社の内容の変更を表記したもので決算のような会計のみではなく技術者の状況であったり、資本金の変動、役員の変更等多岐にわたっての申告です。これを元にして表題の資格審査を受ける訳です。これを一括してプロの行政書士に代行を依頼している業者も多々存在しますが弊社は小規模なので自分ですべて作っています。当然、小さいながらも法人ですので決算書は顧問の税理士さんにお願いしていますがその他の書類は自分で作成します。その方が審査を受ける時の質疑応答も容易です。格好つけて言っていますがただ単に外注する費用を惜しんでいるだけなのかも・・・。今年は俗にいう成績は余り芳しくなかったと思います。会計内容も然りですがそれよりもショックなのは、官民比率の割合です。私は入社して14年目ですが売上、利益、技術者数の推移等の詳細は記録してあります。14年前の官民比率は民間工事が約95%、公共工事が5%。それ以前も約10%程度でした。公共工事は国の施策によって大きく変動します。公共投資が多い時期などは現在の売上に近い程の公共工事を受注した年もありました。この年などは公共比率が約50%。しかし、これは一時的な現象で翌年には通常の10%台に落ち着いていました。多くても20%台の前半までが通常です。こうやって振り返ってみると弊社の50年の歴史は地元の皆様から頂く民間工事が主流である事に改めて気づかされました。でも決して公共工事に対して偏見を持って発言しているのではなく自らの足跡をたどれば如何な事であるというだけです。現実に我々のような小規模建設業者の社会的信用は公共工事実績によってかなり左右されるのも現実ですし、金融機関からの信用も公共というブランドは絶対のものであります。公共工事を受注したくても受注出来ない業者も存在します。そういう点でも大変有り難い事ですし感謝もしております。また、重要な事は信用のみではなく技術的な研鑽にもなります。レベルアップ・スキルアップには最適です。故に公共工事からは絶対に撤退しません。引き続き施工させて頂きます。社会的背景として現在アベノミクスによる積極投資及び合併特例債の恩恵も相まって香川県内5億、10億、30億というような大型公共工事のプチバブル状態です。以前は大手ゼネコンに発注していた物件も地元企業の支援・育成のために今は特殊な工事でない限りは地元発注が主流です。言葉を返せば大手ゼネコンは東京を中心とした都市部、もしくは東北地区の復興事業等に駆られて3%経済と揶揄される四国地区などは眼中に無いのが現実かもしれませんが・・・すみません。あくまでも私見なので真実の如何は不明です。そうなると我々のような小物件施工業者は職人不足に陥っています。現実に大型物件から小規模物件まですべてにおいて発注はあっても技術員不足、職方不足のため入札に誰も参加しない不調状態が続いています。4~5年前には想像も出来なかった事でしょう。その影響もあり県内に本社を置くゼネコン系の建設業者は勢いに乗っています。弊社も御多分に漏れずここ数年の公共比率がかなりアップしています。全体の売上がここ数年落ち着いている事もありますが20%後半から今回などは35%をオーバーしていました。これがショックです。民間が大得意なはずの池工が・・・。技術員が少ない弊社は公共工事に現場代理人を配置すればどうしても民間工事が手薄になりがちです。今のような建設投資が持続する訳もないと思います。近い将来落ち着いてくる事でしょう。その際に浦島太郎にならないように注意しなければなりません。本末転倒。原点回帰。様々な言葉が頭の中をよぎります。その時ふと思い出したのが余談ながら先日、中学になる愚息に実生活における『温故知新』とはこういうことではないか?と自らの考えを織り交ぜながら問いかけられた事でした。なるほど、時代に即した変化は必要。芯は、原点はココ!という社員の共通意識として信念を持った経営と施工が必要です。これから弊社も50年の歴史を糧として池工なりの温故知新をどしどし実践したいと思います。お世話になっている地元地域に根差した池工たれ!と改めて心に誓った貴重な一日でした。

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